2012年3月1日木曜日

PLCの今

電力線通信:屋外の利用、天体観測妨害 天文学会など、制限要望
 電源コンセントにつなぐだけで高速インターネットやデータ通信ができる新技
術「電力線通信(PLC)」の屋外利用は、天体観測を妨害するとして、日本天
文学会と地球電磁気・地球惑星圏学会は29日、総務省に影響を軽減する技術が
確立されるまで利用を制限するよう求める要望書を提出した。

 PLCは短波帯(3~30メガヘルツ)の電波を使ってデータ送信し、06年
10月に屋内利用のみ解禁された。LANケーブルが不要になり、産業界から普
及促進を求める声が強い。総務省によると、これまでにPLC専用装置(アダプ
ター)は約100万台売れたという。

 屋外では、電気自動車に充電すると同時に充電量を把握したり、電源につなぐ
だけで監視カメラの画像を送受信したりする利用法などが想定されている。

 一方で、PLCから漏れる電波で、天体からの電波を正確に受信できなくなる
他、全地球測位システム(GPS)の位置精度にも悪影響を与えるという。総務
省は「共存できる技術的条件を探りたい」としている。【比嘉洋】

毎日新聞 2012年3月1日 東京朝刊より

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